QNAP
VTVジャパン株式会社様
2026.08.03
コスト1/10で、止まらない社内インフラへ
こんにちは、テックウインド株式会社メディアチームです。
NASから共有ファイルを開けようとしたところ、「ネットワークパスが見つかりません」と表示されてしまうケースがあります。このような表記があるときは、エラーの原因を特定し解決しなければファイルを読み込むことはできません。
そもそも、「ネットワークパス」とはどのようなものでしょうか。この記事では、ネットワークパスとは何か、それによるエラーの原因や対処法について説明します。
ネットワークパスとは、ネットワーク上の共有フォルダにアクセスする方法を文字列にしたものです。パスは「通り道」「経路」などの意味があり、たとえばNASに保存されたある特定のファイルを開くためには、ファイルにつながる道順を示す必要があります。
ネットワークパスは「\」で始まり、続いてNASのIPアドレス、フォルダ名という構成になります。NASのIPアドレスが123.456.7.8、共有するフォルダがfile9とすると、次のような表記です。
\\123.456.7.8\file9
Windowsであればエクスプローラー、MacであればFinderなどを使ってこのパスを入力すると、NASに保存されたフォルダにアクセスすることができます。
共有フォルダのパスは「コマンドプロンプト」というツールで見つけることが可能です。Windowsのスタートメニューから「cdm.exe」と入力すると出てくるので、C:\User\〇〇>の後にnet shareと入力し、Enterキーを押すと共有フォルダのパスが一覧で表示されます。
もしNASを利用していて「ネットワークパスが見つかりません」と表記されたら、それは必要なファイルにアクセスできない状態であることを表しています。このエラーを解決するには原因を突き止める必要があり、主に次のようなものが考えられます。
エラーの原因は、オフィスや現場の環境によっても異なるため一概には定義できませんが、まずはNASやPCの状態、ケーブルやコンセントなどが正しく接続されているか利用状況を確認しましょう。またNASで処理が追いつかず不具合を起こしているケースも考えられるため、再起動を試みてください。
それでもエラーが続く場合は、NASに保存されたフォルダやデータが共有の設定になっていない、無効化されているといった問題が考えられます。
このエラーを解決するには、NAS本体やNASに搭載されているHDDだけではなく、PCの設定、ネットワークの問題、NASへのアクセス権限などをひとつひとつ検証していく必要があります。
ここでは、設定に問題がある場合の解決方法をみていきましょう。
まずはオフィス内など、PCからNASまでのネットワーク内のどこかで問題が生じている可能性を疑います。オフィスによって接続環境は異なるものの、一般的にはPC・LANケーブル・ハブ・NASという段階を経てネットワークが構成されていることが多いでしょう。
手元のPCからNASまでのネットワークが到達できているかは、コマンドプロンプトを開き、NASのIPアドレスに対してpingを送信することで確認できます。問題なくNASまでpingが通っているようであれば、ネットワークの問題ではなく、NAS内のHDDにあるファイル・フォルダの問題である可能性か、ファイルへのアクセス権限の問題の可能性が高いでしょう。
途中でパケットの損失が発生した場合、つまりpingが到達できない場合には、どこまでは到達できているのかを確認します。この場合には、コマンドプロンプトで「tracert」コマンドを使用します。[tracert ***.***.**.*]の形式で「*」にはNASのIPアドレスを指定します。
たとえばNASの直前で止まってしまったのであれば、NASやPCを接続しているハブ、あるいはNASとハブを接続しているLANケーブルに問題が発生している可能性があります。
ハブまで到達できないのであれば、ハブ本体、ハブとPCを接続しているLANケーブル、あるいはPC本体に問題がある可能性があります。
tracertを利用する場合、オフィスにある他のPCからも同様の操作を行い、同じ箇所で問題が発生していることが確認できれば、障害機器の特定はよりスムーズになります。
オフィスにある他のPCからは、正常にNASに接続できている場合で、先の項目で解説したようにtracertでNASまで到達できている場合には、使用しているPC側の問題を疑います。
もっともイメージしやすいのは「PCの故障」ですが、必ずしもPCのネットワークアダプタやLANケーブルが故障しているケースばかりではありません。
最近になってオフィスにNASを導入したという場合や、機器の入れ替えを行ったあとに問題が発生したという場合、名前解決に関する問題、あるいはDNSキャッシュの問題である可能性が高いといえるでしょう。
一般に、オフィス内などのローカルネットワークに接続している機器には、それぞれ「ローカルIP」と呼ばれる番号が割り当てされます。これはネットワーク上での機器ごとの「住所」のようなものと表現するとイメージしやすいでしょう。
このような状態のネットワークに対して、機器の入れ替えや新しい機器の接続を行うと「IPアドレスの重複」が発生してしまうケースがあります。IPアドレスの重複が発生すると、接続の著しい遅延や接続不能などの事象が発生するケースがあります。
IPアドレス重複の問題は、IPアドレスをDHCPによる自動付与ではなく、手動で割り当てているケースでよく発生します。企業のオフィスにおいては、許可していない端末を勝手にネットワークに接続させないようにするために、このような処置を行う場合があります。手動でIPアドレスを設定している場合には、重複している機器の一方、あるいは両方を、まだ使用されていないIPアドレスに手動で変更することで問題が解決します。
DHCPによりIPアドレスを自動付与している場合で、機器の入れ替え後にこのような問題が一部の端末で発生したという場合には、PCの再起動や、IPアドレスを再取得するコマンドによって解消できる場合もあります。
コマンドプロンプトで[ipconfig /release]・[ipconfig /flushdns]・[ipconfig /renew]の順にコマンドを実行することで、DHCPによるIPアドレスの再付与が行われます。
IPアドレスによる問題ではない場合、ファイアウォールの設定でNASへのアクセスが拒否されている可能性も考慮しましょう。他の端末がNASに接続できている場合には、他の端末とファイアウォールの設定を合わせることで、すぐに解決する例も珍しくありません。
NASには、NASにアクセスできるネットワークや端末を「権限」として管理する機能がついているものもあります。
たとえば、同じフロアのネットワークではアクセスできるのに、別のフロアのネットワークや外出先のパブリックネットワークからはアクセスできないという場合がわかりやすいでしょう。このような場合には、NAS側で適切なアクセス権を端末、あるいはネットワークに付与することで問題を解決できます。
また、NASだけでなく、組織・企業単位でPCの機能や権限を制限しているというケースがあります。そのような機能を実現するのが「Active Directory」や「グループポリシー」です。
イメージしやすく解説すると、グループポリシーとは、ある企業などの集団におけるユーザーアカウントを「グループ」として組織化し、特定のグループに対してはどのような権限を与えるかという設定を予め決めておくことにより、権限のない部門・組織によるアクセスを防ぐなどの予防措置を取るなど、一括での権限管理が行えるものです。
これは比較的大規模な企業や官公庁などで、ネットワークに接続している端末を厳格に管理するために採用されることが多い仕組みです。身近な例として、「本社の社員や情報管理部門の担当者はネットワークフォルダ、NASにアクセスができるが、支社やアルバイト・パートにはそれらの権限は与えない」などの設定を行っているケースが考えられます。
NASの導入が組織の方針として問題がないのにも関わらず、グループポリシーでNASへのアクセスが遮断されていると考えられる場合には、グループポリシーで適切な権限を付与することで問題を解決することができるでしょう。
NASの導入を行おうとしている部門にグループポリシーの設定を行った社員がいないという場合には、本社や情報管理部門などがそれらの管理・運用を行っているケースもありますので、担当部門に確認して権限を付与してもらう手続きが必要となる可能性もあります。
NAS以外のネットワーク機器やケーブル、IPアドレスや権限、PC側の設定や故障、グループポリシーなどに問題がなく、かつ他のPCからもNASにアクセスができないという場合には、NASの故障・NASに内蔵しているHDDの故障が考えられます。
NASを本体ごと交換する以外に、NAS内のHDDだけを交換することも可能です。HDDをそのままバックアップ用などで使用していたという場合には、正しい手順で機器の電源を切り、HDDを取り出して交換すれば多くの場合それ以上の問題は発生しません。ただし、すでにHDDに致命的な故障が発生している場合には、内部のデータが読み取れない可能性は否定できないでしょう。
注意が必要なのは、HDDを2台以上内蔵しており、かつRAIDを構成して運用している場合です。RAID構成は、2台以上のHDDを組み合わせて一体のものとして運用するもので、片方を交換してしまうと、すべてのHDDに影響があります。
バックアップ用途で選定されることが多いRAID1、RAID10、RAID5などの構成では「どのHDDを取り外してよいのか」を見極めてから取り外しを行わないと、無事であったデータまで失われてしまう危険性があります。
バックアップ用途ではあまり選定されませんが、データフォルダとしての高速性を追求してRAID0構成としていた場合は、片方のHDDが故障した時点ですべてのデータへのアクセス・復旧は困難となります。
RAID構成を行っている場合には、どのような種類のRAID構成としたのか、1台のHDDが故障した場合に、取り外してよい(対応する)HDDはどれであったのかを確認したうえで交換作業を行う慎重さが必要となります。
エラーが表示されると慌ててしまいがちですが、表示される意味を理解し、原因を突き止めることが大切です。
確認や設定の変更は難しいものではありませんが、プロセスが分かりにくい場合もあるのでマニュアルなどを参考にしながら実行してください。それでもネットワークパスが見つからない場合は、専門家に相談しましょう。
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