LACP・リンクアグリゲーションとは?NASとの関係性は
公開日:2023.11.06 更新日:2023.11.06 閲覧数 21,616 (月間163)

こんにちは、テックウインド株式会社メディアチームです。

NASのネットワークパフォーマンス向上として用いられる方法に、リンクアグリゲーションがあります。リンクアグリゲーションでは、LACPを利用するのが一般的ですが、ほかの手法や関連技術が混在するため分かりにくいと感じているのではないでしょうか。

本記事では、リンクアグリゲーションやLACP、LAGなどの概念、NASへの設定方法などについて紹介します。

LACP・リンクアグリゲーションとは

リンクアグリゲーションとは、ルーターやスイッチなど複数のネットワークリンク(イーサネットリンク)を結合し、論理的に単一のリンクを形成する技術です。LAG(Link Aggregation Group)とも呼ばれます。

リンクアグリゲーションはNASだけでなく、スイッチから別のスイッチ、サーバーへの接続でも利用されています。

たとえば、通常はNASとスイッチ(スイッチングハブ)に1Gbps/秒のケーブルを2本、それぞれのポートに差し込んでも、片側のリンクだけが使用され通信速度が増えることはありません。

これをリンクアグリゲーションに設定すると、各ケーブルのリンクが1つの論理リンクとして認識されるため、1Gbps×2=2Gbpsとなり通信速度は倍になります。

リンクアグリゲーションでは、通信技術として手法がいくつかあります。代表的なものが、Link Aggregation Control Protocol(LACP)です。

LACPとは、束ねたネットワークを制御するためのプロトコルで、IEEE 802.3adとして標準化されています。LACPを使用することで、ネットワークデバイス間でのリンクアグリゲーションの設定・管理が自動的に行われる仕組みです。

NASは、ネットワークを介してデータにアクセスできるデバイスですが、複数人が同時にアクセスしたり、容量の大きなデータを転送したりする時は速度が遅くなることがあり、ネットワークパフォーマンスが課題として指摘されるケースもあります。

そこでNASにリンクアグリゲーションを設定することで、複数の物理リンクへトラフィックを分散させることが可能になり、ネットワークの帯域幅が増加する、冗長性が向上するなどの効果につながります。

また一方のリンクに障害が発生した場合でも、他のリンクへ自動でトラフィックが割り振られるため通信が継続できる点も大きなメリットです。帯域幅を増やすために外付けHDDを追加したり、新たな機器を購入したりする必要もありません。

LAGとの違いは

ここで、LAGとLACPの違いを理解しておきましょう。

LAGは、複数のネットワークを一本化するリンクアグリゲーションにおいて、2台のスイッチ間につながる物理的な回線やポートのグループのことを指します。一方LACPは、LAGを実現するためのプロトコル、つまりLAGを自動的に実行、制御するための構成要素であり決まりごとです。

LAGにはいくつかのプロトコルや手法があり、LACP以外のプロトコルでも構成できますが、一般的にはLACPを使用することが推奨されているため、LAGといえばLACPとなり同じものと考える人もいます。

厳密には、LACPを使用してLAGを構成すると考えることができます。それによりネットワーク帯域幅を増やしたり、冗長性を確保したりすることができるというわけです。

NASの設定と接続方法

それでは実際にNASの設定を行いましょう。QNAPでは、LANトラフィックをより細かく制御できるマネージドスイッチをリリースし、NASのLACPサポートが行えるようになっています。また、QNAPではリンクアグリゲーションを「ポートトランキング」と呼んでいます。

スイッチ側の設定はウェブブラウザのスイッチ管理画面から「リンクアグリゲーション」、アクションメニューのアイコンをクリックして編集画面を開きましょう。モードはLACP、設定したいネットワークポートにチェックを入れて保存を押せば完了です。

今度はNASの管理画面にログインし、メインメニューから「Network & Virtual Switch(ネットワークと仮想スイッチ)」、「Interfaces(インターフェイス)」をクリックし、「Port Trunking(ポートトランキング)」を選択します。

「Add(追加)」をクリックして構成したいポートにチェックを入れ、Port Trunking ModeをIEEE 802.3adにします。右隣に設定ボタンがあるのでクリックし、サーバーのトラフィック分散を制御するHASHポリシーを選びましょう。

通常は「Layer2(MAC)」です。「Layer2+3(MAC+IP)」も可能ですが、スイッチが対応しているかどうかを確認してから設定しましょう。その後「Apply(適用)」をクリックすれば完了です。

まとめ

リンクアグリゲーションを使用すると、ネットワークの性能や可用性が向上するため、用途が広がり業務パフォーマンスにもよい影響を与えるでしょう。

NASを利用する上でネットワークに課題がある場合は、リンクアグリゲーションの設定を検討してみてください。

QNAPは台湾のネットワーク機器専業メーカーで、世界28カ国で展開するグローバル企業です。IT機器の専門商社で、QNAPの正規代理店でもあるテックウインドは、豊富なノウハウを基に的確なモデル・構成のご提案をいたします。

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