主な特長
EMD2000SE-R Receiver / DVI×1
フルHD“視覚的ロスレス”
DVI 最大1920×1200に対応。精細なデスクトップをそのまま再現します。
トランスペアレントUSB 2.0
キーボード/マウスはもちろん、幅広いUSB 2.0周辺機器を自然にリダイレクト(※一部例外あり)。
既存IPネットワークで拡張
P2Pで最大100m、スイッチ経由で距離・台数ともに柔軟に拡張できます(1GbE推奨)。
SSLでセキュア通信
TX–RX間をSSL(128-bit)で暗号化。運用セキュリティを強化します。
Boxilla®による集中管理
接続・権限・監視・アラートを一元管理。大規模配備に適した運用を実現します。
EMD2002SE-R Receiver / DVI×2
デュアルディスプレイ
DVI×2で1920×1200×2画面。監視卓や編集席の多情報表示に最適です。
低遅延・素早い切替
サブセカンド級のソース切替で、連続運用の操作負荷を軽減します。
トランスペアレントUSB 2.0
デュアル表示環境でもUSB 2.0周辺機器を自然にリダイレクト可能です。
双方向アナログ音声
Line in/out・SPK/MICに対応。音声コミュニケーションや警告音監視に有効です。
IPマトリクス拡張
L2/L3スイッチ配下で台数・距離を拡大。Share Modeで共同閲覧も構築できます。
EMD2000SE-T-R2 Transmitter / DVI×1
ソース側にシンプル実装
PC/WSにDVIとUSB-Bを接続してLANへ送出。現場配線をシンプルに保ちます。
~100m延長/ネットワーク越え
P2Pで最大100m。スイッチ経由で距離無制限のマトリクスへ拡張可能です。
SSLでセキュア伝送
TX–RX間をSSL(128-bit)で暗号化。エンタープライズ要件に適合します。
トランスペアレントUSB 2.0
対PCのUSB信号をそのままレシーバ側へリダイレクト。周辺機器の使い勝手を維持します。
Boxilla®連携
Discover~接続制御まで集中管理。大規模配備でも運用が容易です。
代表的な活用シーン
EMD2000SE-R Receiver / DVI×1
制御室・監視室の単画面運用
センシティブなPCをサーバ室へ集約し、操作席ではフルHD表示とトランスペアレントUSBで確実に遠隔操作。
事務・ヘルプデスク席のPC集約
現場席は端末周辺のみ、PCは機械室で一元管理。入替・保守を効率化しつつ静音・省スペース化を実現。
VDI/クラウド併用の移行期運用
単一レシーバから物理と仮想を切替。段階的なクラウド移行やハイブリッド運用を無停止で推進できます。
EMD2002SE-R Receiver / DVI×2
監視卓・SOC/NOCの二画面監視
アラート/ダッシュボード/ライブ映像を2面で同時表示。サブセカンド切替でイベント対応を迅速化します。
放送・メディア制作の編集席
タイムライン編集とプレビューを分離表示。高画質・低遅延で遠隔の編集用ワークステーションへアクセス。
産業・医療・公共設備の運用卓
計装・HMI・レポート画面を2面で常時表示。装置は安全側に分離し、現場は操作性と視認性を両立します。
共同閲覧・エスカレーション対応
Share Modeで同一ソースを多席で同時閲覧。トラブル時の相互レビューや教育用途に有効です。
EMD2000SE-T-R2 Transmitter / DVI×1
サーバ室集約・無人化
端末PCを機械室へ集約し、操作席へはIP経由で配信。情報資産の保護と現場の静粛性を両立します。
リモートオペレーション・保守
現場停止を最小化しながら点検・更新。KVM経由で安全側からの操作や検証が可能になります。
ハイブリッド(物理+仮想)環境のソース化
物理WSをTXでIP化し、VDI/クラウドと並列に提供。Boxilla®で一元管理し、席側で柔軟に切替運用。
ラボ・研修・検証環境の共有化
1台のワークステーションを複数席で順次操作。教材やデモの再現性を保ったまま共有できます。
ラインナップ
EMD2000SE-R
(レシーバ|シングルヘッド DVI×1)

フルHD(最大1920×1200)の視覚的ロスレス映像とトランスペアレントUSB 2.0リダイレクト、双方向アナログ音声に対応したKVM-over-IPレシーバ。既存のギガビットLAN上で、送信機(EMD2000SE-T系)や仮想デスクトップ環境にシームレスにアクセスできます。TX–RX間は最大100 m(CATx)、スイッチ経由で距離拡張が可能です。
EMD2002SE-R
(レシーバ|デュアルヘッド DVI×2)

デュアルディスプレイ(DVI×2)に対応したKVM-over-IPレシーバ。フルHD×2画面を視覚的ロスレスで表示しながら、トランスペアレントUSB 2.0リダイレクトと双方向アナログ音声をサポート。制御室や編集席など、二画面前提の運用に最適です。
EMD2000SE-T-R
(トランスミッタ|シングルヘッド DVI×1)

PC/ワークステーション側に設置する送信機。DVI映像とUSB(対PC:USB-B)、アナログ音声、シリアルをLANへ載せ、上記レシーバ(EMD2000SE-R/EMD2002SE-R)に伝送します。TX–RX間は最大100 m(CATx)、スイッチ経由で拡張。電源は外部5 VDC、ユニット消費電力はおおよそ6.5 W(KB/Mouse接続時)。※R2は現行リビジョンの型番で、基本仕様はSE-T系に準じます。
仕様比較(要点)
項目 | EMD2000SE-R | EMD2002SE-R | EMD2000SE-T-R2 |
---|---|---|---|
役割 | レシーバ(RX) | レシーバ(RX) | 送信機(TX) |
映像(DVI-D) | 出力×1(最大1920×1200) | 出力×2(最大1920×1200×2) | 入力×1(最大1920×1200) |
USB 2.0 | トランスペアレント (周辺機器接続) |
トランスペアレント (周辺機器接続) |
トランスペアレント (対PC接続→転送) |
音声 | アナログ入出力 | アナログ入出力 | アナログ入出力 |
主な用途 | 単画面席 | デュアル画面席 | ソース側(PC/WS) |
拡張 | IPマトリクス/Boxilla®対応 | 同左 | 同左 |
よくある質問(FAQ)
L2/L3スイッチ配下のIPマトリクス構成では、ネットワーク設計に応じて実質的に距離制限なく拡張できます(1GbE推奨)。
複数台の切替・共有は、TX/RXをスイッチ配下に収容してIPマトリクスを構成します(QoS/IGMP等のネットワーク設定は設計方針に従ってください)。
シリアルはモデルによりRS-232が利用できます(接続機器の設定に合わせてください)。
RXの設定画面からDHCP切替や解像度・権限の設定が行えます(セキュリティのため初期パスワードは必ず変更してください)。
さらに管理ソフトBoxilla®を併用すると、ユーザー権限や接続ポリシー、監視・アラートを集中管理できます。
USBバスパワーは接続機器に依存するため、消費電力の大きい機器はセルフパワーUSBハブの併用を推奨します。
※LANケーブルやラック取付金具は別売の場合があります。導入前に同梱内容をご確認ください。
注意事項
- 本製品はIPベースのKVMです。1対1延長(P2P)ではTX・RXを同一セグメントのRJ-45(1GbE)で接続してください。マトリクス構成ではL2/L3スイッチ配下に収容します。
- 配線はCAT5e以上のUTP・固体芯を推奨します。P2Pの物理到達距離は最大100 mが目安です(パッチ回数・品質・ノイズ環境に依存)。
- ネットワーク設計により切替遅延や画質に影響します。1GbE推奨、EEE(省電力)無効化、必要に応じてQoSやIGMPスヌーピング等の設定を行ってください。
- 初期ログインはadmin/パスワード空欄です。導入時に必ず管理者パスワードを変更し、不要な管理系ポートは閉塞してください。
- 既定IPはRX:192.168.1.21/TX:192.168.1.22です。DHCPの有効化/固定IPの設定はRXの設定画面から行えます(アドレス競合に注意)。
- トランスペアレントUSB 2.0リダイレクトは多くの周辺機器で動作しますが、全てを保証するものではありません。高消費電力機器や複数同時接続時はセルフパワーUSBハブの併用を推奨します。
- 映像はDVIで最大1920×1200に対応します。解像度・リフレッシュレートはGPU/モニタのEDIDやケーブル品質に依存します。
- アナログ音声はラインレベル入出力です。ファンタム電源が必要なマイク等は直接接続できません。シリアル通信(RS-232)は接続機器の設定(ボーレート等)に合わせてください。
- TX/RXのファームウェアは適合バージョンで運用してください。更新前に構成のバックアップを取得し、更新手順に従ってください。
- Boxilla®連携時はライセンス数・バージョン互換を事前確認してください。管理ネットワークは業務ネットワークと論理分離することを推奨します。
- 各ユニットは外部5 VDCアダプタで給電します。PoE給電には対応しません。電源の抜き差しはデータ保護のうえで実施してください。
- 設置時は通風・放熱を確保し、目安0~40℃/結露なき環境でご使用ください。静電気放電(ESD)や雷サージ対策を行ってください。
- Wi-Fiや電力線通信経由での伝送は想定していません。安定運用のため有線ギガビットLANを用いてください。
- 本製品はミッションクリティカルな生命維持用途には使用できません。システム停止時の影響を考慮し、冗長構成や代替手段をご計画ください。
- 仕様は予告なく変更される場合があります。導入前に最新のマニュアル/適合情報を必ずご確認ください。