製品の特長
SW1041Aは、RJ45(CAT6)配線のC(共通)ポートをA/Bどちらかへ物理的に切り替えるレイヤー1(L1)A/Bスイッチです。ラッチングリレー方式のため、電源断でも接続状態を保持します。前面ボタンに加え、乾接点・RS-232・Ethernet(Web/Telnet/SNMP)での遠隔制御に対応し、PING監視による自動フェイルオーバーにも対応します。
主な特長
レイヤー1 A/B切替(C→A/B)
RJ45(CAT6)配線を物理的に切替。プロトコルに依存せず、ネットワーク系統の切替・冗長化をシンプルに実現します。
ラッチングリレーで停電時も維持
ラッチング方式を採用。電源断・電源取り外し時でも、切替前の接続状態を保持し運用を止めません。
10Gまで透過(フォーマット非依存)
10/100/1000/10G Ethernetに対応。データレートや信号フォーマットに影響を与えず透過します。
多彩な操作:乾接点・RS-232・Web/SNMP
前面ボタンに加え、乾接点・RS-232・Ethernet(Web/Telnet/SNMP)で遠隔制御。現場/遠隔どちらにも対応します。
PING監視の自動フェイルオーバー
指定IPへのPING応答を監視し、障害時に自動で回線を切替。復帰方式も設定でき、冗長運用を強化します。
高耐久100万回切替試験済
100万回の切替耐久テストをクリア。常設運用や切替頻度の高い用途でも安心して導入できます。
利用シーン例
回線冗長化(主回線⇄予備回線)
ルーター/FWのWAN側などで、主回線障害時に予備回線へ物理的に切替。PING監視による自動フェイルオーバー運用にも対応します。
保守・検証時のネットワーク切替
既存ネットワークと検証ネットワークをA/Bに割り当て、機器の接続先を即時に切替。作業後の切戻しもスムーズです。
遠隔拠点の復旧(遠隔切替)
現地に行けない拠点でも、Web/Telnet/SNMPやRS-232で切替操作が可能。乾接点入力による外部制御にも対応します。
制御・監視方法
1.手動(前面ボタン)
誤操作防止のため、約1秒長押しで切替します。
2.乾接点(背面端子台)
- A入力(Pin1)またはB入力(Pin3)をGND(Pin2)へ約100ms以上短絡で切替
- 入力をGNDへ保持すると、他の制御(前面/RS-232/Ethernet)を無効化して固定も可能
- 乾接点+配線の抵抗は100Ω以下推奨
3.RS-232(DB9)
9600/8/N/1固定。端末や制御ソフトからコマンドで切替・状態確認が可能です。
4.Ethernet(RJ45:管理ポート)
- Web/Telnet/SNMPで切替・状態監視
- SNMPトラップ/Syslog通知、管理者IP制限、各インターフェースの有効/無効やパスワード設定に対応
- 注意:NETWORKポートは10BASE-Tのみ
自動切替(フェイルオーバー/リカバリー)
Ethernet管理機能を用い、A/Bを以下の思想で自動切替できます。
- 通常:B(C→B)/フェイルオーバー:A(C→A)
- 監視方式:指定IPへPING(ICMP Echo)を送信し、失敗が続くとAへ切替
- 自動復帰:PING成功が続いたらBへ戻す設定も可能(フラッピング防止の注意あり)
- 監視間隔/失敗回数/復帰判定回数などのパラメータは設定可能(例:間隔0.1〜25.5秒、カウント1〜255)
導入時のポイント・注意事項
- Ethernet管理を使う場合、NETWORKポート接続前にRS-232でIP/サブネット/ゲートウェイを設定してください(初期値がネットワークに影響する可能性があるため)。
- 乾接点入力を固定(GNDへ保持)すると、他の制御系を無効化します。運用ルール(ロック用途/緊急固定用途など)を決めてください。
- 自動復帰を使う場合、監視のためにEthernet管理ポートをネットワークへ接続し続けるなど、フラッピング防止に留意してください。


