
無線LAN、有線LANのメリット、デメリット
無線LANのメリット
家庭やオフィスに無線LANを導入するメリットとして「LANケーブルやUSBケーブルの配線から開放される」ということが挙げられます。
有線LANの場合、まずインターネットモデム(終端装置)または有線ルーターからパソコンへLANケーブルを配線する必要があります。インターネットモデムの設置箇所によっては10メートル以上ものLANケーブルを必要とする場合もあり、ケーブルにつまずいたりドアが閉まらなかったりという問題が発生します。もちろん美観上も感心できません。
この点、無線LANならケーブルの有無、あるいは長さを気にせず、電波の届く範囲内であればどこからでもインターネットに接続できます。また、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器はイーサネット(*)に対応しておらず、無線LAN(Wi-Fi)によるインターネット接続を前提としています。これらのモバイル機器を使用したいのなら、有線LAN環境であっても無線LANルーターの導入が必要となります。
有線LANのメリット
有線LANのメリットとして、通信環境の安定性や通信速度の高さが挙げられます。 有線LANの規格であるイーサネットには1Gbpsという高速通信が可能な1000BASE-Tがあります。室内の障害物で電波が遮られることなく、ケーブルの種類によっては数百メートルもの距離をLANでつなぐことも可能です。また、無線LANのように電波干渉することもなく、距離と反比例して通信速度が落ちることもありません。
※LANの規格のひとつ。LANの実質的な標準規格として広く普及しています。
無線LANのデメリット
無線LANは、電波の到達範囲であれば受信が可能です。一戸建て住宅であれば家の外まで、マンションなどの集合住宅であればベランダ周辺や隣家にまで電波が漏れていると考えられます。一般的なマンションでスマートフォンのWi-Fi機能を利用しようとしたとき、ネットワークリストに複数のSSID名が表示されるのは、近隣の無線LANやスマートフォンなどの電波に反応しているからです。
もちろん、これらのネットワークに侵入して他社の無線LANを勝手に利用したり、データの盗聴を行ったりということができないよう、無線LANには購入時から厳重なセキュリティ対策が施されています。しかし、「面倒だから」といった理由で安易なパスワードを設定するなど、自らセキュリティレベルを下げてしまったような場合には、通信内容を傍受されたり、個人情報を盗まれたりという危険性も考えられます。
有線LANのデメリット
有線LANの場合、ルーターまたはハブに多くのLANケーブルが接続されます。その際、ケーブル余長を巻いてハブのそばの床に置いておく、という光景がよくみられます。 グルグル巻きにしたケーブルにはホコリが溜まりやすく、また、清掃も大変です。掃除の行き届いたオフィスでも、ハブの周辺にはホコリがびっしり溜まっている光景は珍しくありません。しかし、こうした状況は衛生面にも良い影響はなく、また機器の発熱によってホコリから発火し、火災の原因となる可能性も考えられます。
まとめ
メリット | デメリット | |
無線LAN | 配線不要で離れた場所からでも アクセス可能 |
広範囲でアクセスされるため セキュリティ強化が必要 |
有線LAN | 安定通信 セキュリティは比較的安全 |
配線が必要のためほこりがたまりやすいので、 火災などの原因にならないよう注意が必要 |
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