【24時間稼働に耐える】Ultrastarが選ばれる理由5選

Western Digital社の製品には、特徴や用途ごとにシリーズ分けされたHDD製品があります。

WD HDDシリーズは個人向けだけではなく、法人用途や特定用途に特化した製品がありますが、その中で「Ultrastar」と呼ばれる製品は、データセンター・エンタープライズ用途に特化したHDD製品です。

この記事では、Ultrastarがデータセンター・エンタープライズ向けとして展開されている理由、製品としての優れた特徴について解説します。

目次

• Ultrastarとは
• Ultrastarの特徴5選
  1. データセンター・エンタープライズ向け
  2. 高いパフォーマンスの実現
  3. 高い年間ワークロード
  4. 信頼性を示す平均故障間隔
  5. 法人が採用しやすい保証
• まとめ

Ultrastarとは

WD Ultrastarは、Western Digital社が販売しているエンタープライズ向けの内蔵HDD製品です。

Western Digital社のHDD・SSD製品は、用途ごとに製品カラーを分けてシリーズ化しているという特徴があります。

たとえば「Blue」や「Green」は個人向け用途、「Black」はクリエイティブ・ゲーミング用途などが代表的です。

WDのシリーズの中で、Ultrastar以外にもエンタープライズ・法人向け用途とされるシリーズがあります。

例えば、「Red」はNAS向けの製品であり、個人向けというよりもSOHO・小規模オフィスなどでの用途を想定していることがわかります。

また、「Gold」シリーズは、Ultrastarと同様に企業・法人向けを想定している製品であるといえます。

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Ultrastarの特徴5選

では、UltrastarはWD製HDDの中でも、具体的にどのような特徴がある製品なのでしょうか。以下のポイントに分けて具体的に解説します。

• データセンター・エンタープライズをターゲットとした製品
• 高いパフォーマンスの実現
• 高い年間ワークロード
• 信頼性を示す平均故障間隔
• 法人が採用しやすい保証

それぞれ具体的に見ていきましょう。

1．データセンター・エンタープライズ向け

Ultrastarの最大の特徴のひとつは、法人向け・企業向けというだけではなく、「エンタープライズ向け」製品として展開されている点です。

エンタープライズ向けという用語は、一般的な中小規模の事業用途ではなく、中堅～大企業、官公庁などの比較的大規模なシステム向けという意味を含みます。

WD Redが個人事業～小規模事業、Goldが中規模・企業NASなどでの活用を想定している製品であるのに対して、Ultrastarはさらに大規模な利用を想定していることを指しています。

この違いが顕著に出ているのが「データセンター向け」という点です。

データセンター向けストレージでは、大容量であるだけではなく、常時高負荷状態が続く場合での耐久性や処理能力（スループット）、ハードな使用条件での安定性や信頼性が問われます。

近年多くの企業が参入するデータセンターでも安定して性能を発揮しうる製品としてUltrastarを展開していることがわかります。

2．高いパフォーマンスの実現

エンタープライズ用途のHDDとして重要なポイントに、パフォーマンスが挙げられます。

HDDであるUltrastarは、一般的にSSDよりも読み書き速度・パフォーマンスで劣ると考えられがちです。

しかし、ディスクの読み書き速度が早い部分を大容量のキャッシュ領域に利用することで、従来のHDDの常識を上回る読み書き性能を発揮します。

また、読み書き速度とトラックの追従制度を高める「デュアルアクチュエータ」の搭載など、データセンターでのパフォーマンスを発揮できる工夫が散りばめられています。

3．高い年間ワークロード

Ultrastarの特徴は、データセンターという高負荷な環境にあっても安定して稼働し続けられる信頼性にあります。

まず特徴的なポイントとして、高い「年間ワークロード」があります。

HDDにおける年間ワークロードとは、年間どれだけの読み書き操作を処理するかの指標で、HDDの負荷・寿命の重要な指標となります。

Ultrastarの年間ワークロードは550TBと、他のエンタープライズ・法人向け製品と比較しても突出して高く、データセンターなどの1日あたりの読み書き数が多い環境にも耐えることを示しています。

4．信頼性を示す平均故障間隔

HDDにおいては、利用時の故障について平均故障間隔（MTBF）を指標とします。

データセンターなどでの使用では、HDDの故障はHDD本体を買い換えるコストだけではなく交換・保守作業にかかる時間・工程などのコストにも関わります。

Ultrastarの平均故障間隔は200～250万時間と、こちらも過酷な環境での長時間稼働を前提に、高い信頼性を持っていることがわかるでしょう。

5．法人が採用しやすい保証

個人向け製品でももちろんですが、法人・エンタープライズ用途での製品は、保証についても重要です。

保証の有無によって、製品の調達計画や予算化、保守スケジュールなども変動するでしょう。

Ultrastarは過酷な使用条件下でも安定稼働を目指したうえで、5年間の保証というエンタープライズクラスの保証水準を守っている点も高く評価できるポイントといえそうです。

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まとめ

この記事では、Western Digitalのエンタープライズ向けHDD製品「Ultrastar」についての特徴やポイントを解説しました。

個人向けのストレージ製品では、HDDよりもSSDが選択されることが多くなってきています。

しかし、法人・エンタープライズ用途では容量あたりのコスト、より長期間の使用を想定してHDDが選定される事例も多くあります。

Ultrastarの特徴は、データセンターにおける利用に最適化されていると言って良いでしょう。

データセンターなど読み書きが多い過酷な環境下での利用を想定している場合は、Ultrastarを選択肢に加えてみてください。