テックウインド株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役:王夢周、以下 テックウインド)は、国立大学法人筑波大学(所在地:茨城県つくば市天王台1-1-1、学長:永田恭介、以下 筑波大学)との共同研究契約を2021年4月1日に締結し、筑波大学働く人への心理支援開発研究センターとともに「AI感情分析による燃え尽き症候群の予測の実証実験」(以下「本研究」)を行って参りましたが、このたび、その成果として当社AIソリューションによる燃え尽き症候群の事前予測が可能であることが明らかとなり、本研究の成果を論文として学術誌 International Journal of Environmental Research and Public Health誌に発表いたしました。

本研究の成果は、現在の労働者がリモートワークを含む様々な労働形態において「燃え尽き症候群」を防ぐための予防対策に当社のAIソリューションが有効であることを示したものであり、今後テックウインドは、より多くの企業へ「AI燃え尽き症候群予防ソリューション」が活用いただけるよう様々な ソリューションの開発や普及活動に努めて参ります。

研究の概要と成果

過去の多くの研究成果から「燃え尽き症候群」状態は感情が乏しくなるなどの現象が発生します。本研究はテックウインドのAIソリューションを用い労働者の出勤時に表情を1回撮影。感情を数値化し解析した結果、表情に含まれる幸福感の減少が燃え尽き状態に関連していることを突き止めました。この結果は、1日1回の顔画像撮影という最小限のデータ収集で労働者のプライバシーを過度に損なうことなく、AIを用いた感情分析により「燃え尽き症候群」状態の事前予測が可能であることを示唆しています。

本研究の詳細についてはInternational Journal of Environmental Research and Public Health誌に掲載された以下の論文をご参照ください。

https://www.mdpi.com/1660-4601/20/3/2212

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テックウインド「AI燃え尽き症候群予防ソリューション」について

スマートフォンやIPカメラなどの簡易な機器で1日に1回、従業員の表情を撮影することで、心理学の専門知識を有さずとも容易に燃え尽き症候群の予兆をとらえ、雇用者や従業員本人へアラートを発信する「AIによる燃え尽き症候群予防ソリューション」です。

多くの企業・組織においてコロナ禍におけるテレワーク環境の副作用ともいえるメンタルヘルス不調の未然防止に活用いただけることはもちろん、特別な検査をすることなく定期的に顔を撮影することで燃え尽き症候群の可能性を検討できるという手法は、「テレワーク」や「アフターコロナ」においても組織の労働環境の改善や生産性向上に活用できると考えております。
なお、本研究の成果を取り入れた本ソリューションは、現在特許出願中です(特願2020-204820)

本研究の背景

「燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)」は精神心理学者のハーバート・フロイデンバーガーが提唱した概念で、「心身の極度の疲労により燃え尽きたように意欲を失い、社会に適応できなくなること」をいいます。

燃え尽き症候群は、従来から長期にわたりストレスにさらされる、特に接客サービスなどの感情労働の現場において発症しやすいことが指摘されてきましたが、昨今のコロナ禍からの労働環境の急激な変化、テレワークによるコミュニケーション不足やオンオフの切替え困難などの新たなストレス要因によって、業種を問わず、多くの働く人にとって深刻な問題となりつつあります。

また、燃え尽き症候群は段階的に進行してゆくものである一方で、職場の管理者はもちろん従業員本人自身もその傾向に気づきにくいといわれ、燃え尽きの兆候にいかに早く気づき対処できるかが予防のカギとされているにもかかわらず、テレワーク環境が管理者と従業員が直接会う機会を減らし、燃え尽き症候群の兆候への気づきの機会を奪っていることも懸念されます。

テックウインドはAIサービスであるMicrosoft Face API による顔画像の表情分析の結果から燃え尽き発生の検出可能性について、2020年より産業・組織心理学の専門分野を持つ筑波大学の学術指導のもと顔画像分析を行っており、この結果、AIの分析結果と独自のアルゴリズムによって、従来用いられている燃え尽き症候群の心理試験との結果に一定の相関関係が見られたため、本研究にてサンプル規模を10倍以上に増やしデータの有効性や機能性の確認を行う実証実験を実施するに至りました。

関連リリース
筑波大学とAI感情分析による燃え尽き症候群の予測に関する共同研究契約を締結のお知らせ

筑波大学 人間系教授 大塚泰正先生より

今回の研究では、Microsoft Face APIによる顔画像の表情分析の結果とその後のバーンアウトとの関連が示されました。幸福感の少なさとバーンアウトとの関連は従来から指摘されてきましたが、今回の研究から、AIによる表情分析の結果から得られた感情状態との関連も示すことができました。表情を用いた感情の測定は簡便で測定上のバイアスが混入しにくいというメリットがあります。今後、本研究結果を応用した技術が働く人々やその周囲の方々への支援の一助となることを期待しています。

International Journal of Environmental Research and Public Health誌について

International Journal of Environmental Research and Public Health (IJERPH) (ISSN 1660-4601) は、環境健康科学と公衆衛生の学際領域における原著論文、評論、研究ノート、短報を掲載する査読付き学術誌です。

About International Journal of Environmental Research and Public Health

テックウインド株式会社について

テックウインドは、海外メーカーの優れた新製品・新技術の国内におけるマーケティング活動や販売戦略・立案・実行など、大手メーカー代理店として20年以上の実績を持つマルチディストリビューターです。今後は、ソリューションプロバイダーとして多様化したお客様のニーズにお応えできる企業を目指します。

代表者 代表取締役社長 王 夢周
設立 1995年4月
所在地 東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル7F
ホームページ https://www.tekwind.co.jp

筑波大学働く人への心理支援開発研究センターについて

2019(平成31)年4月1日付けで、働く人への心理支援開発研究センターは筑波大学での7つ目の開発研究センターとして設立されました。開発研究センターとは、外部資金を事業運営費として社会的要請の高い学問分野での共同研究開発を積極的に推進するために、2015年より創設された組織です。同センターは、働く人への心理支援に関する研究を推進し、その成果を社会に還元することを目的としています。

センター長 岡田 昌毅
所在地 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス文京校舎
ホームページ https://www.human.tsukuba.ac.jp/counseling/t-one-lab/
本リリースに関するお問い合わせ

テックウインド株式会社 営業本部 マーケティンググループ
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル7F
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