USB Type-AとType-Bの違いとは?Type-CやUSB規格・転送速度も解説
公開日:2019.06.05 更新日:2026.09.14 閲覧数 352,577 (月間12,112)

こんにちは、テックウインド株式会社メディアチームです。

USB Type-AとUSB Type-Bの違いを簡単に比較

USB Type-AとUSB Type-Bの大きな違いは、コネクタの形状と、主に使用される機器側が異なることです。

USB Type-A USB Type-B
形状 横長の長方形 四角形に近い形状
主な役割 ホスト側で使われることが多い 周辺機器側で使われることが多い
主な搭載機器 パソコン、USB充電器、USBハブなど プリンタ、スキャナなど
挿し込み方向 表裏あり 表裏あり
転送速度 コネクタ形状ではなく対応するUSB規格によって決まる コネクタ形状ではなく対応するUSB規格によって決まる

Type-AとType-Bは、転送速度の違いを示す名称ではありません。

「Type-A」「Type-B」「Type-C」はコネクタの形状を表し、「USB 5Gbps」「USB 10Gbps」「USB 40Gbps」などはデータ転送性能を表します。

USBについて理解するときは、「コネクタの形状」と「対応するUSB規格・転送速度」を分けて考えることがポイントです。

USBがもたらした利便性

コンピュータと周辺機器を接続するインターフェースとして、現在もっとも普及しているのがUSB(Universal Serial Bus)です。USBが登場する以前は、パソコン本体とプリンタやスキャナなどの周辺機器を接続する規格として、RS-232Cやパラレルポート、SCSIなどが一般的でした。しかし、それぞれのコネクタ形状や通信規格が異なり、周辺機器を増やすたびに煩雑になりがちだったのが実情です。

こうした状況を改善すべく、「統一的で使いやすく、周辺機器を簡単に増設できる」というコンセプトで開発・普及したのがUSBです。コンピュータ本体のポートにケーブルを挿すだけで認識される「プラグアンドプレイ」の便利さと、電源供給能力を備えている点が評価され、一気に世界規模で普及していきました。登場当初はキーボードやマウス、プリンタなどが主要な接続先でしたが、現在ではスマートフォン、タブレット、外付けストレージ、充電器など、あらゆる分野でUSBが活用されています。

しかし一方で、USB規格が進化するにつれ、「USB Type-A」「USB Type-B」「USB Micro-B」「USB Mini-B」「USB Type-C」などさまざまなコネクタ形状が乱立しているのも事実です。それぞれのコネクタがどんな目的・機器で使われるのか、転送速度の違いはどうなのか、充電能力には差があるのか、といった疑問を持たれる方も多いでしょう。

本稿では、USBコネクタ形状の基礎知識や規格の進化、そして「USB Type-A」と「USB Type-B」の具体的な違いを中心に解説します。後半ではUSB4やUSB 80Gbps、USB PD(Power Delivery)、Thunderboltについても紹介しますので、USBを総合的に理解するうえでのガイドとしてお役立てください。

USB規格と転送速度

USB規格は登場以来、バージョンアップを重ねながら転送速度や機能を向上させてきました。

一方で、「USB 3.0」「USB 3.1 Gen2」「USB 3.2 Gen2x2」など名称が複雑化したため、USB-IFでは現在、一般ユーザー向けには「USB 5Gbps」「USB 10Gbps」「USB 20Gbps」のように、対応するデータ転送速度を基準とした表記を推奨しています。

主なUSBの規格と理論上の最大転送速度は、次のとおりです。

表記 従来の主な呼称 最大転送速度 主なコネクタ
USB 1.1 Full Speed 12Mbps Type-A / Type-B
USB 2.0 High Speed 480Mbps Type-A / Type-B / Mini-B / Micro-B / Type-Cなど
USB 5Gbps USB 3.0 / USB 3.1 Gen1 / USB 3.2 Gen1 5Gbps Type-A / Type-B / Micro-B / Type-Cなど
USB 10Gbps USB 3.1 Gen2 / USB 3.2 Gen2 10Gbps Type-A / Type-Cなど
USB 20Gbps USB 3.2 Gen2x2など 20Gbps Type-C
USB 40Gbps USB4対応製品など 40Gbps Type-C
USB 80Gbps USB4 Version 2.0対応製品など 80Gbps Type-C

なお、「Type-A」「Type-B」「Type-C」はコネクタの形状を表す名称であり、USBの転送速度を示すものではありません。

同じUSB Type-C端子でも、対応するUSB規格によって利用できる転送速度は異なります。

また、実際の転送速度は、パソコンや周辺機器、ケーブルなど接続する機器の対応状況によって決まります。

USBコネクタ形状の種類

1. USB Type-A

2.0も3.0も横長の長方形の形をしている。

概要
長方形の形状で、パソコン本体やACアダプタなどのホスト側に最も広く採用されています。上下の向きが決まっており、挿し込みは片面のみです。

主な用途
キーボード、マウス、USBメモリ、外付けHDD・SSD、スマートフォン充電器など、多種多様な周辺機器。

特徴

  • 挿し間違えを防ぐため、コネクタ形状が長方形で上下がはっきりしている。
  • USB 2.0時代から普及しており、パソコンや充電器に標準装備されていることが多い。

2. USB Type-B

2.0も3.0も上部が凸型の四角形の形をしている。

概要
角ばった四角形の形状で、主にプリンタやスキャナなどの「周辺機器側」ポートに採用されています。Type-Aとの組み合わせで、ホストと周辺機器をはっきり区別できるように設計された形状です。

主な用途
プリンタ、スキャナ、一部の外付けHDDケースなど、従来から存在する周辺機器の“デバイス側”。

特徴

  • ホスト側はType-A、デバイス側はType-Bという使い分けが明確。
  • 形状が異なるため、ホスト側と周辺機器側を間違って接続するトラブルを防止できる。

3. USB Micro-B / USB Mini-B

それぞれの特徴的な形状をしている。

概要
より小型化されたBタイプで、デジタルカメラや携帯端末など、モバイル性が求められる機器に使われてきた形状です。

Micro-Bの用途や特徴

  • スマートフォンやタブレット、携帯ゲーム機などで広く普及。
  • 薄型軽量で、充電とデータ転送を1本のケーブルで行えるため、Android端末の充電用ポートとして長らく主流だった。

Mini-Bの用途や特徴

  • デジタルカメラなど旧型の携帯機器によく搭載されていた。
  • やや厚みがある形状で、近年の薄型機器にはあまり搭載されなくなった。

4. USB Type-C

横長で短辺の方は丸みを帯びた形をしている。

概要
楕円形のリバーシブルコネクタで、表裏を気にせず挿せるのが大きな特徴です。

主な用途
スマートフォン、タブレット、ノートPC、外付けSSD、ディスプレイ、ドッキングステーションなど、幅広い機器で採用されています。

特徴

  • 小型・薄型の形状で、表裏を問わず挿し込める。
  • 対応するUSB規格によっては、USB 80Gbpsまでの高速データ転送が可能。
  • USB Power Delivery(USB PD)に対応する機器では、USB PD Revision 3.1により最大240Wの電力供給が規定されている。
  • Thunderbolt 3 / 4 / 5でもUSB Type-Cと同じ形状のコネクタが採用されている。
  • 対応機器では、DisplayPort Alt Modeなどを利用した映像出力も可能。

ただし、USB Type-Cはあくまでコネクタの形状を表す規格です。Type-C端子を備えていても、すべての機器がUSB 80Gbps、USB PD、Thunderbolt、映像出力などに対応しているわけではありません。

利用したい機能がある場合は、端子の形状だけでなく、パソコンや周辺機器、ケーブルそれぞれの仕様を確認することが重要です。

なぜ「Type-A」と「Type-B」に分かれているのか

USBは基本的に、「ホスト(操作の主体)となる機器」と「デバイス(周辺機器)」をつなぐことを前提に設計されています。たとえば、パソコンなどがホスト側、プリンタやキーボード、マウスなどがデバイス側として動作します。

  • Type-A: ホスト側のコネクタとして使われることが多い。
  • Type-B: デバイス側のコネクタとして採用される。

このように、USBではホスト側とデバイス側で異なるコネクタ形状を採用することで、同じ役割の機器同士を誤って接続しにくいよう設計されています。

USB Type-AとUSB Type-Bの違い:細かいポイント

1. 形状と役割

  • Type-Aは主にホスト側で使用されることを想定。
  • Type-Bはデバイス(プリンタ、スキャナなどの周辺機器)を想定。
  • 物理的な形状が大きく異なり、誤接続を防止する役割を担う。

2. 転送速度はコネクタ形状だけでは決まらない

USB Type-AとUSB Type-Bはコネクタの「形状」を示す名称であり、Type-Aだから速い、Type-Bだから遅いという違いはありません。

実際の転送速度は、パソコンや周辺機器、USBケーブルなどが対応するUSB規格によって決まります。同じ転送速度に対応した機器同士であれば、Type-AまたはType-Bという形状の違いだけを理由に転送速度が変わるわけではありません。

ただし、すべてのUSB規格をType-AやType-Bで利用できるわけではありません。

たとえば、USB 20GbpsやUSB4によるUSB 40Gbps・USB 80Gbpsといった高速な規格では、USB Type-Cが使用されます。

そのため、USBケーブルや周辺機器を選ぶ際は、「Type-A」「Type-B」「Type-C」といったコネクタ形状と、「USB 5Gbps」「USB 10Gbps」などの対応転送速度を分けて確認することが大切です。

3. 給電能力の差

  • Type-AやType-Bといったコネクタ形状だけで給電能力が決まるわけではない。
  • 給電能力は、USB規格や充電仕様、接続する機器・ケーブルなどによって異なる。
  • USB 2.0では標準的に5V/500mA、USB 3.xでは5V/900mAの給電に対応する。
  • USB Type-Cで利用されるUSB PDでは、USB PD Revision 3.1により最大240Wの電力供給が規定されている。

4. ホットプラグ対応

  • USBは本来ホットプラグ対応の規格で、パソコン起動中でも抜き差しが可能。
  • Type-AもType-Bも、この点は変わらない。

USBの進化とUSB Power Delivery(PD)の重要性

近年では、USBはデータ通信だけでなく、スマートフォンやタブレット、ノートPCなどへの電力供給にも広く利用されています。

特にUSB Type-Cの普及とともに利用が広がっているのが、USB Power Delivery(USB PD)です。

USB PDは、接続する機器同士で必要な電力を調整しながら給電できる仕組みです。USB PD Revision 3.1では最大240Wまでの電力供給が規定されており、対応する機器やケーブルを使用することで、高性能なノートPCなどにもUSB Type-Cケーブル1本で電力を供給できます。

ただし、USB Type-C端子を搭載しているだけでUSB PDを利用できるとは限りません。また、利用できる電力は、充電器・ケーブル・接続機器それぞれの対応W数によって決まります。

たとえば240Wでの給電を行うには、充電器だけでなくケーブルや接続機器も必要な仕様に対応している必要があります。

USB PDを利用する場合は、「USB PD対応」という表記だけでなく、何Wまでの給電に対応しているかも確認しましょう。

Thunderboltとは?USBとの違いと互換性

Thunderbolt(サンダーボルト)は、Intelが開発した高速接続技術です。

データ通信だけでなく、映像信号やPCI Expressなど複数の通信を1本のケーブルで扱えることが特徴です。

主なThunderbolt規格は、次のとおりです。

規格 最大帯域幅 主な特徴
Thunderbolt 1 10Gbps DisplayPortとPCI Expressを利用した高速接続技術
Thunderbolt 2 20Gbps Thunderbolt 1から帯域幅を向上
Thunderbolt 3 40Gbps USB Type-Cコネクタを採用
Thunderbolt 4 40Gbps Thunderbolt 3と同じ最大帯域幅ながら、PCIe転送性能やディスプレイ対応、セキュリティなどの最低要件を強化
Thunderbolt 5 80Gbps 双方向最大80Gbps。Bandwidth Boost利用時は一方向最大120Gbps

Thunderbolt 3以降ではUSB Type-Cと同じ形状のコネクタが採用されていますが、USB Type-CとThunderboltは同じ規格ではありません。

USB Type-C端子を搭載していてもThunderboltに対応していない機器があるため、Thunderbolt対応機器を接続する場合は、パソコン・周辺機器・ケーブルそれぞれの対応状況を確認する必要があります。

また、USB4 Version 2.0とThunderbolt 5はいずれも最大80Gbpsに対応しますが、別の規格です。

USB4とUSB 80Gbps、今後の展望

USBの高速化を支える規格がUSB4です。

従来のUSB4では最大40Gbpsのデータ転送に対応していましたが、USB4 Version 2.0ではさらに高速化され、USB 80Gbpsに対応しています。

USB4ではUSB Type-Cコネクタを使用し、データ通信や映像信号など複数種類のデータを効率よく伝送できるよう設計されています。

USB4の主な特徴

  • USB Type-Cコネクタを使用。
  • USB 40Gbpsに加え、USB4 Version 2.0ではUSB 80Gbpsに対応。
  • 対応する機器では、データ通信や映像出力など複数の通信を1本のケーブルで扱える。
  • USB 3.2やUSB 2.0など従来のUSBとの後方互換性を考慮した設計。
  • Thunderbolt 3との互換性も考慮されている。

USB4 Version 2.0では、通常のUSB 80Gbpsに加え、ディスプレイなど特定の用途向けに、通信帯域を一方向最大120Gbps、反対方向40Gbpsに割り当てる非対称通信も規定されています。

ただし、USB4対応機器だからといって、必ずUSB 80Gbpsで通信できるわけではありません。パソコン、周辺機器、USBケーブルなどが共通して対応する速度で動作します。

そのため、USB4対応製品を選ぶ場合も、「USB4対応」という表記だけでなく、「USB 40Gbps」「USB 80Gbps」など具体的な対応速度を確認することが重要です。

USBケーブルの選び方:形状・転送速度・給電能力を確認

USBケーブルを選ぶときは、コネクタの形状だけで判断せず、「コネクタ形状」「データ転送速度」「給電能力」「必要な機能」の4点を確認することが大切です。

1. コネクタの形状を確認する

まず、接続する機器の端子を確認しましょう。

たとえば、パソコン側がUSB Type-A、プリンタ側がUSB Type-Bの場合は、Type-A to Type-Bのケーブルが必要です。

USB Type-C搭載機器同士を接続する場合は、Type-C to Type-Cケーブルを使用します。

見た目が似ているケーブルでもコネクタ形状が異なれば接続できないため、購入前に機器側の端子を確認しておきましょう。

2. 必要なデータ転送速度を確認する

同じUSB Type-Cケーブルでも、対応するデータ転送速度は製品によって異なります。

たとえば、USB 2.0相当の480Mbpsに対応するケーブルもあれば、USB 10Gbps、USB 20Gbps、USB 40Gbps、USB 80Gbpsなどの高速データ転送に対応したケーブルもあります。

外付けSSDなどで大容量データを高速に転送したい場合は、機器だけでなくケーブルの対応速度も確認しましょう。

接続する機器やケーブルの対応速度が異なる場合は、基本的にその組み合わせで利用できる速度に合わせて通信します。

3. 必要な給電能力を確認する

USB Type-Cケーブルを充電に使用する場合は、対応する電力も重要です。

USB PD Revision 3.1では最大240Wの電力供給が規定されていますが、すべてのType-Cケーブルが240Wに対応しているわけではありません。

ノートPCなど高い電力を必要とする機器を充電する場合は、充電器・ケーブル・接続機器のすべてが必要な電力に対応しているか確認しましょう。

4. 映像出力やThunderboltなど必要な機能を確認する

USB Type-Cはコネクタの形状を示す規格であり、Type-C端子だからといって、すべての機能を利用できるわけではありません。

たとえば、以下の機能は機器やケーブルによって対応状況が異なります。

  • 高速データ転送
  • USB PDによる給電
  • DisplayPort Alt Modeなどによる映像出力
  • USB4
  • Thunderbolt 3 / 4 / 5

特にUSB Type-Cケーブルは外見だけでは対応機能を判断しにくいため、製品の仕様や対応速度、対応電力などを確認して選ぶことが重要です。

互換性と注意点:USB OTG(On-The-Go)など

一部のスマートフォンやタブレットでは、USB OTG(On-The-Go)という機能を備えている場合があります。これは、通常は「デバイス側」でしか使われないスマートフォンが、状況に応じて「ホスト側」として動作できるようにする技術です。OTG対応の変換ケーブル(Type-C→Type-Aメス など)を使えば、スマホにUSBメモリやキーボード、マウスなどを直接接続して操作できるようになります。

  • 例:AndroidスマートフォンにUSBメモリを挿し、データをコピーする。
  • 例:マウスやキーボードを直接スマホに接続して操作する。

ただし、OTG対応かどうかは機器側の仕様によりますので、すべてのスマホ・タブレットで使えるわけではありません。購入時や使用時は、メーカーや製品のマニュアルで対応状況を確認しましょう。

まとめ:USB Type-AとType-Bの違いとUSB選びのポイント

USB Type-AとUSB Type-Bの大きな違いは、コネクタの形状と、主に使用される機器側にあります。

Type-Aはパソコンなどのホスト側、Type-Bはプリンタなどの周辺機器側で使われることを想定して設計されました。コネクタの形状を分けることで、機器同士の誤接続を防いでいます。

一方、「Type-A」「Type-B」「Type-C」はあくまでコネクタの形状を表す名称であり、USBの転送速度を示すものではありません。

USB機器やケーブルを選ぶ際は、次のポイントを確認しましょう。

  • コネクタ形状:Type-A / Type-B / Type-Cなど
  • データ転送速度:USB 5Gbps / 10Gbps / 20Gbps / 40Gbps / 80Gbpsなど
  • 給電能力:USB PDへの対応と必要なW数
  • 対応機能:映像出力、USB4、Thunderboltなど

現在はUSB Type-Cへの移行が進み、USB4やThunderbolt 5など高速通信に対応した規格も登場しています。一方、Type-AやType-Bを採用したパソコンやプリンタ、周辺機器も引き続き利用されています。

USBを選ぶ際は、単に「端子の形が合うか」だけでなく、接続する機器やケーブルが必要な速度、給電能力、機能に対応しているかを確認することが重要です。

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