NASの転送速度の目安はどのくらい？高速化と拡張方法を理解しよう

公開日:2024.02.14 更新日:2024.04.26

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こんにちは、テックウインド株式会社メディアチームです。

あらゆるデータのデジタル化が進み、特に写真や動画などはカメラの性能も高くなっていることから、NASでも大容量のデータを高速に扱える能力・転送速度が重要になっています。

そのため、これまで一般的であった端末のイーサネット規格・1GbEから、2.5GbE、10GbEなど高い転送速度の機器が普及し始めました。

この記事ではデータ転送速度とは何かを定義し、これから求められるNASの読み書き速度や拡張方法について説明します。

データ転送速度とは
2.5GbE対応NASの機能
10GbE化とは
まとめ

データ転送速度とは

NASにおけるデータ転送速度とは、NASからPCなどの端末に転送できるデータ量のことで、「1秒間に〇〇バイト」のように表記されます。

たとえば1Gbpsであれば、1秒間に最大125MBのデータを転送できるという意味です。このように「1Gbps」のデータ転送速度に対応する機器の規格を「1GbE（ギガビット・イーサネット）」と呼びます。つまり「1GbE対応の機器」を使用すれば「理論上、最大1Gbpsの通信が可能である」ことを意味します。

データ転送速度が高くなるほどファイルのダウンロードやアップロード、バックアップ、音楽や動画のストリーミング再生などのパフォーマンスが向上します。

反対にデータ転送速度が不足すると、読み込みが遅くなって作業の効率が悪くなったり、記録途中でエラーを起こしたりなどのトラブルが発生することも考えられるでしょう。

従来では、家庭用はもとよりオフィス用においても取り扱うデータ量がそれほど多くない場合、1Gbpsがおおむね標準的な目安でした。

しかし近年では、画像・動画などデータ量が増大していることや、従来よりもオンラインでのファイル管理が重要性を高めていることから、より多くのデータ転送速度を持つ機器が主流となりつつあります。

2.5GbE対応NASの機能

画像・動画ファイルに加え、書類などあらゆるものがデータ化される現代においては、従来の1GbEの機器で得られるデータ転送速度ではNASの活用に支障をきたすケースも現れてきています。

そこで、より高速のデータ転送速度に対応できる機器の規格となるのが2.5GbEです。2.5GbEの機器は、最大転送速度が2.5Gbpsと、従来の1GbEの機器と比較して大きく転送速度を向上させています。

1GbEの機器と比較するとやや高額ではありますが、現在のビジネス環境においては標準的に採用されつつある転送速度の機器であり、NASにおいても2.5GbE対応の機器を選定することはよい選択肢となるでしょう。

ただし、NAS側が2.5GbEに対応していても、そのまま理論上の最大転送速度である2.5Gbpsの速度を実現できるわけではありません。NASとハブを接続する場合には接続するLANケーブル、ハブ自身も2.5GbEに対応している必要があります。さらに、PCからNASへアクセスする場合には、PC側でも2.5GbEに対応した通信ができるマザーボード・PCIeが装着されている必要があります。

くわえて、ネットワーク全体の帯域も考慮する必要があります。通信速度が高速であったとしても、同時に複数のユーザーがネットワーク上でデータの送受信を行っていれば、結果的に通信速度が低減し、体感としての処理時間に直接結びつかない可能性があることは考慮しておく必要があります。